私達の活動とそのキーワード

中国漢方の日本の医療への導入

中国漢方(中国では中医学と言います)は中国の伝統医学をもとに発展してきたもので、西洋医学とは異なる科学理論体系を持ち、中国には専門の大学も病院もあります。私達は国民の皆さんへの啓発、普及だけでなく、この中国漢方を日本の医師、薬剤師、栄養士などの専門の方々に紹介し、学術交流を深め、日本に医療分野に広められればと願っております。

中成薬(中国の漢方製剤)の紹介

中成薬とは中国漢方の理論をもとに中国で創られた医薬品です。中国では薬局で売られていますが、病院でもよく使われています。「冠元顆粒」や「麦味参顆粒」は中国で新しく開発された中成薬で、従来の日本の漢方薬にはありません。このため効能だけではなく、西洋薬と併用できるかどうか等の研究と安全性にも充分に配慮し、中成薬の紹介に努めています。

未病先防-生活習慣病の予防

私たちは地域の皆さんに、パンフレットや小冊子などをお渡しして、健康情報の提供に努めております。積極的に病気を未然に防ぐ事が大切だと考えているからです。高血圧、高脂血症、肥満、糖尿病、痛風などの「生活習慣病」は発現してからの治療よりも、日頃の生活習慣から改善し、予防する事が非常に大事です。まさに病気になる前の「未病」段階での「個」人「個」人の予防です。これが中国漢方の提唱するセルフメディケーション、「未病先防」です。

抗老防衰-高齢社会への取り組み

日本は15歳未満の人よりも65歳以上の人が多く、しかも65歳以上の人が全体の16%を越えている「超」高齢社会です。人は誰でも年をとり、体力は衰えていき、病気にもなりがちです。しかし、衰えるスピードは必ずしも「平等」ではありません。中国漢方では年齢とともに進行する衰えを「腎虚」(じんきょ)ととらえています。この腎虚を改善、予防することを「補腎」と言います。それが「抗老防衰」の第1歩です。

未来へのかけ橋
中国との新たな関係

日本における中医学のパイオニア

中医学には長い歴史がありますが、現代の日本は歴史上かつてない長寿社会となりました。
人々の病態もその時代背景や年齢などの影響によって変化します。そのため漢方薬も現代人の病態に合わせた使い方を研究しなければなりません。
現在、日本には漢方専門家の養成機関が少ない一方、中国には中医師(漢方専門の医師)の養成機関である「中医薬大学」があり、日進月歩で様々な研究が活発に行われています。

日本中医薬研究会では中国の中医学・中医薬の研究者・臨床家、中医師らを特別講師に招き学術交流をはかることで、日本の漢方家である会員のスキルアップを行なっています。

日本における中医学のパイオニア

毎年、中国から中医学・中医薬の研究者・臨床家、中医師らを特別講師にお招きして、私たち会員とともに日中学術シンポジウムを開催しております。

専門家による学術交流から、子供たちとの相互訪問まで

専門家による学術交流から、子供たちとの相互訪問まで

中国との交流は、中国の中医師、中国漢方の研究者等と日本の医師、薬剤師等との学術交流だけにとどまりません。中国の中医薬学の将来のさらなる発展を支えるであろう中医薬学生の勉学・研究の一助にと、私たちは「中医薬学奨学金」を設け、1997年から計60名の学生に奨学金を贈っています

専門家による学術交流から、子供たちとの相互訪問まで

また、1993年に始まったハルピン市平房区少年児童文化センターの設立に協カし、その後1996年以来、私たち会員子弟とハルピン市の子供たちとは、夏休みなどを利用して相互に日本と中国を訪間しあい、スポーツ、音楽、書道、絵画などの学芸、遊びなどを披露して、仲良く、楽しく交流を行っています。

専門家による学術交流から、子供たちとの相互訪問まで

私たちは、次の世代を担う子供たちが相互理解を深めるためには、このように永年にわたり、お互いに言葉を交わし、親密に交流を続けることが太切であると考えています。若い世代による中国との新たな絆を目指しております。